遺産分割を行うに際し、共同相続人のなかに未成年者がいる場合は、親権者が代理人となり遺産分割協議に参加しします。
しかし、例えば父が亡くなった場合は、子である未成年者とその母親も共同相続人になるケースも少なくありません。このような場合には、互いの利害が衝突するため、母親は子の代理人になることはできません。
そこで、・・・
特別代理人の選任
このような場合には、家庭裁判所に特別代理人の選任を請求し、家庭裁判所の審判により選任した特別代理人が法定相続人に代わって未成年者を代理し遺産分割協議に参加します。
このような場合は、BはCの代理人になれないので、家庭裁判所に特別代理人を選定してもらいます。
このケースの相続人はB及びC並びにDの代襲相続人であるE及びFの4人ですが、EとF間では利害が相反するので、甲は一方の代理人にしかなれずに、もう一方は特別代理人を選任してもらいます。なお亡Dの代襲相続人がEのみであれば、甲が代理すればよいことになります。
相続税の申告
相続人税の申告手続きにおいても、各代理人が未成年者の代理として署名・押印することになります。
遺産分割協議書
遺産分割協議書も、各代理人が未成年者の代理として署名・押印し、不動産など相続登記の際にも証書として活用します。
渋谷広志税理士事務所・行政書士渋谷事務所のサービス
当事務所は、多くの相続のお手伝いから蓄積されたノウハウが多数ございます。相続税の申告の他、行政書士事務所も併設しているので、相続に関する手続きをトータルでサポートできます。
このコラムは、平成28年4月1日時点の法令により作成しているため、今後の法改正により異なる取り扱いとなる場合があります。
また、専門的な内容を判り易くするため、敢えて詳細な要件などを省略していることもあります。本コラムに記載されている内容を実行する際は、当事務所までご相談ください。